Erlang in Angerの翻訳に参加しました
Erlang & Elixir Fest 2018 に参加しました - mookjp.github.io
こちらの Erlang & Elixir Fest 2018 の発表中でも触れたのですが、「すごい Erlang ゆかいに学ぼう」の作者が無料で公開している PDF の Erlang in Anger の翻訳作業に参加しました。
以下のリポジトリの japanese ブランチからビルドすることができます。
※ 一旦全章の翻訳が完了していますが、今後もアップデートが発生する可能性があります。
以前から興味あったけど、英語なのでハードルが高い…と思っていた方、ぜひ読んでみてください。
Erlang in Anger とは
Erlang in Anger は、 Erlang のアプリケーションを実際に運用している人・これから運用しようとしている人向けに書かれた本です。
Erlang は言語の設計思想などに注目されがちという印象があります1が、実際に開発・運用しているとリソース使用やVMの挙動などで注意しなければいけない点が出てきます。 この本では、そのような注意しなければいけない点や、実際に運用時にトラブルがあった場合にどんなツールを使ってどのように調査していけばいいかの指針が書いてあります。
これから Erlang アプリケーションを開発・運用していく人には必読と言えると思います。
けれども、英語の書籍というとハードルがある方もいると思います2。 今回、日本語に翻訳できたことでこの超超超必読本を読むことへのハードルがかなり下がったと言えるでしょう。
きっかけ
Erlang & Elixir Fest 2018 に参加しました - mookjp.github.io
Erlang & Elixir Fest 2018 時点で @seizans さんが参加者を募ってくださり、
Erlang in Anger 手分けして翻訳しようか話がロビーでなされてた。ミクシィ、ドリコム、gumi の人たちがいるところで。 #elixirfest #elixirfestjp
— 元イカ2 (@seizans) June 16, 2018
翻訳レポジトリを @ymotongpoo さんが作成してくれました。
私も当日トーク中に Eralng in Anger の話をしていたということでお声がけいただいて、そこから一気に有志での翻訳が始まりました。
翻訳作業について
前述した Erlang & Elixir Fest 後すぐに翻訳話が持ち上がり、複数人でスピーディに翻訳作業が進んだため 約1ヶ月くらいで全章の翻訳が完了していました。
また、翻訳に迷うところがあった場合は MR で随時レビューをしていただきかなり助かりました。
初めての翻訳作業の感想
今回始めて翻訳作業をしたのですが、少量でしたがかなり大変でした。というのも、単純に訳すると日本語として不自然になったり、かといって少し変えていくと原文のニュアンスが入らなくなったりすることもあるので、かなり苦労しました。
一応、翻訳用の辞典の「新編 英和翻訳表現辞典」というのも購入して一部活用しました。 とはいえなかなかこの本には載っていなくて迷う表現も多く、その場合は英辞郎などから似た英文の表現を見つけて、それに合わせて翻訳していきました。
こういった点で、少しの翻訳を進めるのにもかなり疲れました。 普段読んでいる本の訳者さんには頭が上がらないですね…。
大変な点は多々あったのですが、自分の勉強にもなり楽しくできたので、また機会があったら翻訳や執筆などやってみたいと思えました。 今回機会をくださったみなさん、コントリビュータ、レビュワーのみなさんに感謝です。
翻訳環境
原著が TeX ファイルだったので、原著の tex にコメントアウトしながら翻訳する方法をとっていました。
特にTeXのDockerビルド環境を @yyu さんが
整えてくれたこともあり、docker-compose
一発でPDFが出力できて
プレビューできるのがかなりありがたかったです。
また、このプレビュー作業はCIとしても組み込まれいてかなり便利な翻訳環境ができていました。 PRを出すと、PDFがgithub上でプレビューできるようになっていました。
アカツキさんに打ち上げを提供していただきました
今回の翻訳打ち上げはアカツキさんに会場・食事の提供をしていただきました!ありがとうございました。
気軽な気持ちでやらせていただいたんですが、まさか会社でこういった形でサポートしてもらえるとは思っておらず…。 アカツキさんはよい会社!🙏🙏🙏